※この記事は「私の推し!料理家名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事
食の「なぜ?」に応える料理家――横山しのぶさん、その魅力に迫る
イタリア料理を習いたいと思っても、「家で本格的なパスタや煮込み料理を再現できるの?」「現地らしさって、どうやったら出せるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
世界中で愛されるイタリア料理。けれど、レシピや調理法以上に、その背景にある“文化や物語”を感じたい…そんな想いを持つ方へ提案したい人物がいます。イタリア料理家・横山しのぶさんです。
料理教室に通いたい人も、家庭で新しい味に挑戦したい人も、きっと横山さんの視点にはたくさんの発見があるはず。
「イタリア料理の奥深さに少しでも近づきたい」と思ったときに、ぜひ知ってほしいのが横山しのぶさんの存在です。
“幸せな風”を届ける人――イタリア料理家・横山しのぶさんとは
横山しのぶさんは、新潟県を拠点にイタリア料理とその食文化の研究・普及に情熱を注いでいる料理家です。イタリア各地に繰り返し足を運び、現地の家庭料理を深く学んできました。
技術だけでなく、料理に込められた歴史や文化の背景、そこで生きた人々の息遣いを伝える“物語の案内人”のような料理家です。
特筆すべきは、イタリアオリーブオイルソムリエ協会(AISO)認定のオリーブオイルソムリエ資格を保有している点。
また、「CUCINA, soffio di felicità(幸せな風の料理)」という哲学を掲げ、庭先の季節の香りや風景にインスパイアされた、土地の息吹を感じる料理を大切にしています。
自宅で少人数制の「小さなイタリア料理教室 VRUOCCULU」を主宰。参加者からは“イタリア現地のような食卓体験”ができると評判です。
私が横山さんについて調べて一番好きになったのは、「料理=単なる技術やレシピ」ではなく、「食べ物にまつわる人生の物語や地域の歴史」まで大切にしている姿勢です。
それはまるで、食卓から遠い国の人々の暮らしまで旅するような感覚で、とても豊かな気持ちになれます。
料理の原点には“現地での体験”あり――イタリア各地で培った食の探究心
横山さんが料理の道を志したのは26歳の時、本格的な料理経験はゼロからのスタートだったそうです。
故・堀川春子氏らとともにイタリアを旅し、その空気・音・風景に圧倒され、「ここかもしれない」と強く感じたといいます。
その直感を信じて、何度もイタリアへ。ピエモンテ、トスカーナ、シチリア――地方色豊かな料理を直接体験し、現地の人々と出会い、自ら手と舌を動かして習得した料理はなんと約800種類!
実際に現地の家庭に入って学び、例えばパスタ一皿から現地の家族の思い出や食卓の雰囲気、窓から吹く風、香るハーブの空気までを「食べる体験」として記憶しているのだそうです。
「例えば涙をこらえながら食べた一皿も、人生の大切な場面と結びついて、レシピを再現する度に香りや情景までも蘇る」と語る姿が印象的です。
料理家として一歩ずつ経験を積み上げる日々の中、単なる技術や再現性の高さではなく、「どんな物語や歴史がそこに詰まっているのか?」という“問い”を大切にするようになった横山さん。
実際、彼女の教室では「イタリアのお母さんから受け継がれた郷土料理」や「地方に伝わる独特な調理法」などを、現地でのエピソードとともに教えてくれるので、まさに“物語のある味”と出会えます。
この誠実な食文化へのアプローチが、参加者や地域の方から長く支持される理由の一つでしょう。
古いもの、歴史、文化へのまなざし――料理を通した“研究者”としての顔
横山さんのもう一つの魅力が、イタリアだけでなく日本の食文化をも通底して理解しようとする研究熱心な姿勢です。
「食は過去と現在をつなぐもの」――そんな価値観から、料理だけでなく、音楽や芸術と食の関わり、古代からバロック時代までの古いレシピの再現にも挑みます。
例えば2001年以降はバロック音楽と料理の関係に注目し、「その時代のサロン体験を現代に甦らせる」試みも行ってきたそうです。
隔年で開催する食文化イベントでは、古代ローマからルネサンス期までの料理と音楽、生活文化を感じられる内容が盛り込まれています。
メディアにも積極的に寄稿、食文化や現地体験のエッセイを通して広く知見を伝えているのも特徴です。(地方雑誌連載「シノビーナの美味しいイタリア」や、新聞でのコラム寄稿など多数)
こうした長年の探究が、「技術指導」以上の大きな価値を生み、参加者一人ひとりの“食のストーリー”と出会う場を提供しているのだと感じます。
地域と歩む、教室での丁寧な実践――新潟に根ざした活動と“食の場づくり”
横山さんの料理教室は、新潟市内で開催されています。地域に密着し、生活提案活動「くらすテージ」(新発田ガス株式会社)とも連携しながら、参加者にイタリア料理を教えるほか、調理器具の安全で効率的な使い方も指導。
家庭のキッチンで実際にイタリアを感じられるような、「等身大のイタリアン」を大切にしています。
参加者に向けては、現地で体験したエピソードや料理の背景になった家族の物語なども惜しみなく披露。
たとえば、「イタリア版おふくろの味」を約800種類も学んだ知識が活きていて、季節ごとの野菜やシンプルな素材を最大限いかしたメニューが並びます。
派手なデコレーションではなく、素朴で飽きのこない丁寧な味の積み重ね――「家族で味わいたいイタリアン」という印象です。
また、料理を学ぶことで地域の人同士が出会い、食を介して異文化にふれ合い、お互いの知識や体験を交換する場にもなっています。
こうした地域密着の取り組みが「暮らしの質」の向上にもつながると感じます。
「食は生活をより豊かにする」という信念が、地道な教室運営にもしっかり息づいているようです。
オリーブオイルの奥深い世界へ――専門家としての顔
横山しのぶさんの強みとして、イタリアオリーブオイルソムリエ協会(AISO)のソムリエ資格に基づいた、オリーブオイルの選び方・使い方のアドバイスがあります。
オリーブオイルはイタリア料理の生命線。その種類や風味の違い、健康への活かし方など、実演しながら丁寧に教えています。
料理教室では、実際に産地や品種ごとの香りや味覚の違いを比較し「なるほど!」と感心する参加者も少なくありません。
初めて参加する方でも、具体的な事例を交えた説明や、生活に取り入れるヒントを気兼ねなく聞けるので、肩肘張らずに楽しめる雰囲気です。
「ただのおしゃれな油」ではなく、「暮らしに根差した欠かせない調味料」としての奥深さを教われるのは、横山さんならではだと思います。
食を学ぶことは“人生”を学ぶこと――参加者の声・わたしの実感
教室に参加された多くの方からは、「料理だけでなく、食を取り巻く景色や音まで感じられる特別な時間」「現地の暮らしぶりを知ることで、自分の食卓の見方が変わった」との声が寄せられています。
書籍やネットのレシピだけではわからない、“文化ごと味わうイタリア体験”。それが横山さんの教室の最大の魅力です。
私自身も、横山さんのレッスンや著作を通じ、日々何気なく食べている食材や、手間ひまかけることの意味について考えが深まりました。
料理の手順や材料の一つ一つが、「誰かの暮らし」「地域の歴史」につながっていると知ると、何でもない日常の食事も特別なものに思えてきます。
知識と体験を“次世代に”届ける――執筆・イベント・マイスター認定まで
横山しのぶさんは、教室運営や研究活動だけでなく、雑誌や新聞への寄稿、食イベントの企画、さらには「マイスターMEISTER」公式認定を受けるなど、多方面で活動しています。
教室案内や食文化コラムを掲載したオリジナルブログ(VRUOCCULU)も運営し、イタリア滞在記や家庭で再現できるレシピなど情報発信の核となっています。
また、ネットを通じて料理好きの人が情報交換できる場にもなっており、遠方の参加希望者や忙しい家庭の方も学びやすい環境が整っています。
このように世代や地域を問わず「食を伝える力」が支持されていることからも、その地道な活動の幅広さが伺えます。
まとめ:「食べる物語」を紡ぐ料理家として――
横山しのぶさんは、イタリア料理の作り方を教えるだけの先生ではありません。
料理を「文化や物語の集合体」と捉え、“食”が持つ本当の意味や暮らしを豊かにする力を丁寧に伝えてくれます。
現地直伝の素朴な家庭料理を習えるだけでなく、料理の背後に流れる時代や人の物語までも食卓に持ち込む――そんな希少な食の案内人だと、私は思います。
家族や地域と向き合い、日々の暮らしにイタリアの豊かさを添えたい方に、強くおすすめしたい料理家です。
※この記事は「私の推し!料理家名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

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